お客様の声【公益社団法人 日本ラクロス協会様】
公益社団法人 日本ラクロス協会様
“観客”じゃなく“一員”として。ラクロスの現場に込められた想い。
日本ラクロス協会様は、全国に約1万2千人もの会員を有する国内を統括するラクロスの競技団体です。地方協会がないため、全国のメンバーが一丸となり、ラクロスの発展や文化づくりに自ら取り組まれています。
この「自分たちで考え、自分たちでつくる」という精神は、1987年の協会設立当初から受け継がれており、協会の理念である「私たちは開拓者だ」という言葉にも表れています。ラクロスは「地上最速の格闘球技」とも呼ばれるスピード感あふれるスポーツで、ボールを持って自由にフィールドを動き回れる高い戦術性が特徴です。自分たちで新しいプレーや戦術を次々に生み出せる、まさに“開拓者精神”に溢れた競技と言えます。
競技だけでなく、 イベント運営においても学生が主体となり、「自分たちの遊びは自分たちで作ろう」という想いを大切に、年齢や役割を超えて協力し合いながら、ラクロスを単なるスポーツにとどまらない一つの文化として発展させている協会様です。そんな協会様が2023年6月から導入しているのが、株式会社研美社のスタッフパスです。 今回は、このパスがどのような想いで使われ、現場でどのように活用されているのか。その背景について、公益財団法人 日本ラクロス協会 事務局次長 関東地区 浅井様に実際にお話をお聞きしました。
“このままじゃ寂しい”——みんなが現場に戻る仕掛け
事務局次長 関東地区 浅井様
グッズ一覧。これにスタッフパスがつくなんて豪華すぎる!
以前は返却式のパスを使用していた同協会様。それをプラスチックのパスに変更した理由を伺ったところ、思わぬ話が。
「もともとは、返却式のパスを共通で使っていたんですが、そうするとやっぱり、記念にも残らないし、“その場限りのツール”で終わってしまうなと感じていました。以前はもっと自然に現場に人が集まる流れもあったんですが、コロナ禍を経て、オンライン配信が主流になり、現場に足を運ぶ人が少なくなってしまって。でも“やっぱりこのままじゃ寂しいな”ってずっと思っていて。そこで、“どうやったらみんながまた現場に行こうと思ってくれるか”を考えて、参加者向けのパッケージを作ることにしました。個人参加費を支払ってもらう代わりに、フェスみたいな感覚で、いくつかグッズをセットにしたんです。その中のひとつが、このパスなんですよね。みんなが“参加してる”って感じられて、 “自然と現場に行こう”って思ってもらえるきっかけにしたかったんですよ。」
パス1つに、こんなにも“現場を思う気持ち”が込められているとは、正直驚きました。
首から下げる、“当事者意識”のスイッチ
リーグ戦に参加する選手たちには、もちろんプレーヤーとして頑張ってほしいんですけど、実は、それだけじゃなくて“大会をつくる一員”なんだっていう“当事者意識”も持ってほしいと思い、このパスを作ったんです。
特に関東の大学リーグでは、選手も観客も、みんなで現場を盛り上げないと、あの会場の「熱量」ってなかなか生まれないですからね。“みんなでこの場を一緒に盛り上げよう”って、そんな風にみんなを動かす力になれば嬉しいなと思っています。もちろん、役割の識別や動線管理としても使っていますが、それだけじゃなく、パスを付けることで“自分たちが大会の当事者なんだ”って自然に感じてもらえたらなと。単なるパス以上に、今では大会の思い出として大事にしてくれている人も多くて、それがすごく嬉しいですね。
第34回ラクロス全日本選手権大会のスタッフパス 各種
ラクロスの道具、実物を初めてみました・・・!
“魂を込める”世界大会づくり —— 浅井様が語るラクロスの未来
最後に、2026年開催予定の「WORLD LACROSSE女子世界選手権大会」および、2027年開催予定の「WORLD LACROSSE男子世界選手権大会」について、担当の浅井様は次のように語ってくださいました。
「今回の大会は、ラクロス界にとって大きな意味があり、国際統括団体のWORLD LACROSSEからも“ラクロスのさらなる発展に繋がる2年”として期待されています。日本で開催できるのは、本当にありがたいことだと思っています。これまでより1段、2段と格が上がる大会を目指す形になると思っています。
それに、ラクロスには基本的にプロがなく、日本はもちろん、世界的にもアマチュアリズムが色濃く残る競技です。だからこそ、どこの国でも、選手もスタッフも“できる範囲で、できる限りやる”ことが当たり前で、そうやってみんなで大会をつくっているからこそ、ラクロスは“面白いんだ”って、多くの人が感じている競技なんです。この大会も、“これがラクロスだよね”と、皆が実感できるような、熱い舞台にしていきたいです。」
なんと、先日行われた準備委員会の会合では、50~60名が集まり「どんな大会にするか」を議論。最初に決めたのは“形”ではなく、「みんなでまずは魂を込めること」だったそうです。その言葉からも、この大会にかける皆さんの真剣さと、ラクロスへの深い愛情が強く伝わってきました。
日本ラクロス協会HP(https://www.lacrosse.gr.jp/)
所在地:〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町2-5石倉ビル1階
あとがき
今回お話を伺い、担当の浅井様が語ってくださったラクロスへの想いや、協会の皆さまの取り組みに、素直に「すごいな」と感じることばかりでした。改めて、ラクロスという競技の面白さはもちろん、それを支える方々の温かい気持ちや情熱に触れられた時間になりました。特に印象的だったのは、「当事者意識をもつ」という言葉です。実際に、パスを身につけた方々が「観客」ではなく「大会の一員」として大会に関わっている、そんなお話が心に残りました。
さらに、このパスが参加者の皆さんの「思い出」になっている、というお話も伺いました。リュックに付けてくれたり、お部屋に飾ってくれたり。楽しみにしてくださっている方が多いと聞き、ものづくりに携わる者として、とても嬉しくなりましたし、そうした声は本当に励みになります。これからも、皆さまの想いや大切な瞬間に寄り添えるよう、心を込めてモノづくりに取り組んでいきたいと、温かさと共に、気持ちが引き締まるような機会となりました。